松尾みどり
みどりの泉

みどりのお便り
12月28日

今年も残すところ僅かとなりましたが、皆様いかがお過ごしですか?
先日は東京のレクチャールームにも
多数の方々にご参加いただきありがとうございました。
皆様にとりましてはどんな1年でしたでしょうか?

私としましては20年以上も前に作詞をした”ガイアの愛”の制作や
10年ほど前に撮影したインタビューDVD”宇宙の法則”の発表など
これまでの自分を振り返るいい機会ともなりました。
また初のパリ講演も大盛況に終わりました。
来年もまた新しい事にチャレンジしていきたい所存です!
皆様の益々のご多幸お祈り申し上げます。
それでは良いお年を!!

※お知らせ※
ご注文いただいておりますCD及びカセットテープですが
一部機器の不具合により発送が遅れております。
申し訳ありませんが暫くお待ちください。

12月10日

先日は福岡のレクチャーにたくさんご参加いただき
ありがとうございました。
今回は特にスピリットや霊といわれるものについて
お話致しましたが、お楽しみいただけたでしょうか?

さて、この度「宇宙の法則」というDVDを出すこととなりました。
この撮影は1996年8月に行われましたが
様々な事情があり直ぐに発表することが出来ませんでした。
その後アメリカから帰られた製作者が倉庫の整理をしていた折に
このテープを見つけられ是非ということで発表することになりました。

内容はインタビュー形式の2部構成で
第1部では私の生い立ちから数々の神秘体験、
それらを通じて私自身が感じてきたこと
第2部ではインタビュアーからの幾つかの質問に応えています。

もう10年も前の作品ですが、改めて見直すと
現在講演会等でお話している内容の基本部分とは
殆ど変わっていないのだと我ながら思いました。
宜しければご覧になってみてください!

12月3日   

先月は私の所属するNPO法人国際芸術家協会の勉強会で
奈良県桜井市に在る日本刀鍛冶現場を見学しました。
月山鍛冶を遠祖とする室町期の月山鬼山丸の末孫で
現在「全日本刀匠会」の会長、月山貞利氏による
特別公開の現場を目の当たりにして、大変感銘を受けました。

熱く焼けた鉄を刀匠が火の中から取り出すたびに
白装束に身を包んだ2人の刀師が代わる代わるハンマーで
その鉄の塊を叩いて練り上げていきます。
その度に「カーン、カーン」とハンマーの音が響き渡り
凄い火花がスパークして辺りに飛び散るのです。
この時に鉄の不純物が取り除かれ、折れない強い鉄の刀が
形造られていくといいます。

鋳型で造られた西洋の刀剣が割合と簡単に折れるのに対し、
日本刀は世界で最も強い刀として知られる所以です。
そこから「鉄は熱いうちに叩け」という諺が生まれ
「良い習慣や豊かな感性は、未だ固まらない子供のうちに
身につけるほうが良い」という意味で使われるようになりました。

最後に形を整え、真っ赤に焼きだされた刀刃を
水の中に潜らす瞬間は刀匠にとっても
最も神聖な気持ちになる瞬間なのだそうです。
張り詰めた空気の中で刀匠と刀師達との呼吸が
一分の乱れも無く噛み合って行われる。
その刀造りの鍛錬のプロセスは言葉では表現できない、
魂を揺るがすような神聖さを感じさせるものでした。

帰りは大和平野の東方深山の渓谷にある室生寺を訪れました。
「女人高野」として広く親しまれた密教的色彩の強いお寺で、
奥の院までの数百段の石段を一段一段踏みながら、
国宝の五重の塔や境内の杉林を眼下に見下ろして
ホッとする静かなひと時でもあり、
かつての尼たちのように自分の人生の歩いてきた道を
重ね合わせてみたりした散策でした。

非日常的な「時の無い」間を体験すると
そこに在るのは草木や土の匂いと
冷やりと澄んだ空気の流れだけで余分なものは一切ありません。
「自然」がそっと包んでくれた優しいひと時の中で
明日への活力や精気がみなぎってきました。
こうして日本文化について改めて眺めてみることの
大切さも感じた1日でした。
皆さんもチャンスがあったら静かな「My Time」を探してみてください。

11月1日      フランスの旅 その2

今回のパリでは初めての「ワークショップセミナー」を
2日間に亘り開催しました。
初日はパリ在住の日本人対象に、
そして次の日はパリのフランス人向けにです。

主催者からは「パリのフランス人はとても自意識が強くて、
”私が一番正しい”というタイプの人が多いので
中には日本人的な考え方や接し方とは違う反応もあるでしょうが
気にしないでくださいね」と聞いていましたので
始まるまでは少し私も緊張していました。
しかし結果は「大変興味深くて、
また是非機会があればセミナーに参加したい」という声が多く、
フランス人にも好評だったようでホッとしました。

意識の変化がDNA(遺伝子)にも影響を及ぼし、
”若返る”ことも可能だという話には
皆さん興味をそそられたようでした。
やはりアンチ・エイジングに反応するのはどの国でも同じですね。
またフランス人の中には
「あなたの話す内容が、日本人作家の村上春樹の
”ねじまき鳥クロニクル”の中に出てくる”ある予言”の内容と
よく似ていてビックリしています」と、言われ
私の方がビックリしました。

パリには「ジャポニズム」の影響もあってか、
日本文化に精通している人や、
日本語の堪能な人も少なくありません。
禅や焼き物についても尋ねられることがあり
こちらも気が引き締まるところです。
ロートレックやゴッホ、モネといった印象派の巨匠達も
日本の浮世絵に強く影響を受けたと言われています。

こうして、時に外国に出かけることは
自国の文化を改めて眺め、考え直す
とても良いチャンスだと思いました。
そして日本人が生まれ持つ繊細で優しい心を改めて見直し、
日本人であることにもっと自信を持ちたいと思ったのでありました。

10月30日

25日のイベント”沖縄から届いてくるメッセージ”には
たくさんの方にご参加いただき本当にありがとうございました。
ナビゲーターには初挑戦で、
どうなることかと直前までヒヤヒヤしていましたが
皆様にはお楽しみいただけましたでしょうか?
「楽しかった!」「また観たい」などなど
皆様からのお言葉をいただき、ホッとしました。
本当にありがとうございました!

会場にもお花が 田村邦子さんとのトーク
さとううさぶろうさん コーラスグループN'Jami
木内鶴彦さんとのトーク 沖縄音楽を代表する日出克さんライブ

★”フランスの旅 その2”は次回お届けします
お楽しみに!

10月21日      フランスの旅  その1

さわやかな青空に恵まれた食欲の秋、読書の秋、文化の秋を
お楽しみの方も多くいらっしゃることでしょうが、
さて皆様はどのような「秋」をお楽しみでしょうか?
昨日の東京レクチャーにはたくさんの方々にお出でいただき
ありがとうございました!

私は9月27日〜10月13日まで、パリと南仏のマルセイユで
様々な人々との交流を始め、多くの美術館や
博物館巡りを楽しんできました。

パリの街路樹(マロニエ)は黄色に色づき、
日毎に紅葉が深まっていきました。
日中は15度位でしたが、日が暮れるとマフラーをする人や
衿を立てて足早に自宅へ向かう人達が目につきます。
私はモンパルナスに住む知人のスタジオ(画家のアトリエ)に
住まわせてもらう事になりました。

この辺りは昔から有名な画家達のアトリエが多く散在するところで
エコール・ド・パリと呼ばれる有名な地域です。
但しその建物は古く、なんと150年以上も使われているので、
歩くたびに「ミシミシ」と音を立てる
「泥棒も入れない」床になっていました。
最初は「えっ!?ここですか!」と少しビックリしましたが
2階の私のベッドには「これがフランス式の朝食よ」と
階段を登る「ミシミシ音」と共に温かいミルクティーと
クロワッサンが運ばれてきます。
なんだか「ミシミシ音」が嬉しく感じられるようになりました。
しかし、どうみても「真冬は耐えられないだろうなぁ」と
思えるほどの家の造りです。

ある美術館でユダヤ系ロシア人のスーチンの絵を眺めながら
「一体、この人の絵はどうしてこんなに歪めて描いてあるのかしら?」
と思っていたところ、何とこのスーチンが、
ある期間この部屋で絵を描いていたことが判明しました。
また、本人がこの家の外観を絵にしていたのです

また向かいのビルの地下にあたるところにはモジリアーニが
隣には藤田嗣治が、3件隣のアパートの最上階には
ポールゴーギャンがかつて暮らしていた場所でした。
藤田は近くのカフェに通いつめ、何年も無銭飲食を繰り返し
代金の代わりにチョコチョコと絵を描いては置いていった話は
有名だと家主のミリアナさんは話してくれました。
ちなみにこのミリアナさんはセルビア人で、
画家でもあり希代の科学者として
名を馳せたニコラテスラの子孫でもあります。

そうなると現金なもので、この部屋もなかなか味わいのある
歴史的な場所に見えてきます。
藤田の絵に登場するスリムな猫ではありませんが、
私のベッドの片隅では丸々と太ったソクラテス風の飼い猫が
我が物顔で座っては、時折窓の外を仰ぎながら
ネコ生について模索しているのでありました。

つづく